近況・新刊情報と最近読んだ本など

 今年最後の近況記事になりそうですが、今年もお世話になりました。

 年間読書は去年に比べれば相当ペースが落ちているものの、なんとか歴史を含む人文関連で50冊を突破というところでした。アウトプットは若干増えましたが、ブログに載せられるようなものではなかったので更新頻度は落ち気味だったかもしれません。

 大河ドラマも無事完結ということで、戦国大河は地方編の方が面白く、中央に出ていってしまうと毎回同じような展開になってしまうなあと思っていたのですが、今年は一年を通じて井伊谷の話で、地元の百姓たちも準レギュラーとしてほぼ丸一年出演していましたし、非常に珍しい面白い大河ドラマでした。さて、来年の西郷どんはどんな風になるのか。

 では新刊情報。
 講談社選書メチエ1月、斎藤慶典『「東洋」哲学の根本問題――あるいは井筒俊彦』。この著者と井筒俊彦の組み合わせというと結構まさかだろ感があるんですが……期待と不安の両方がかなり大きい本です。メチエのもう一冊は上垣外憲一『鎖国前夜ラプソディ――惺窩と家康の「日本の大航海時代」』。
 岩波新書1月には末近浩太『イスラーム主義――もう一つの近代を構想する』。ヒズブッラー(ヒズボラ)関連で研究書を出している末近先生の新刊です。
 勉誠出版2月、堀田あゆみ『交渉の民族誌――モンゴル遊牧民のモノをめぐる情報戦』。出版社サイトでの分野分けは民族学となっていますが、経済学にも絡んできそうな雰囲気です。

 以下、最近読んだ本。

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近況・新刊情報と最近読んだ本など

 和訳wikiの方に『フィフリスト』から仏教関係の記述「シャマーニーヤ(仏教徒)の教義」を追加しました。ムスリム側からの仏教認識については色々おもしろいものがあるのでいずれコラムにでもまとめたいと思いますが手を出すのはなかなか難儀しそうな分野です。

 さて、新刊情報。
 戎光祥出版が選書シリーズ「戎光祥選書ソレイユ」を創刊するようです。第一弾は今月発売で石原比伊呂『足利将軍と室町幕府――時代が求めたリーダー像』と樋口健太郎『九条兼実――貴族がみた『平家物語』と内乱の時代』とのこと。いきなり室町幕府というあたりがさすが戎光祥というところでしょうか。四六判210頁で2000円程度とのことなのでこの出版社の本としては比較的手頃かと思われます。吉川弘文館の「歴史文化ライブラリー」と肩を並べるくらいに成長してほしいものですが、さてはて。
 年末の際も際ですが黒田壽郎先生訳で『雄弁の道――アリー説教集』が書肆心水より。これはけっこう重要史料です。
 白水社からは年明けにジョナサン・ハリス『ビザンツ帝国 生存戦略の一千年』。同著者の『ビザンツ帝国の最期』に引き続き訳者は井上浩一先生。
 岩波新書1月には末近浩太『イスラーム主義 ――もう一つの近代を構想する』というタイトルが。
 一応2017年予定になっているのでそろそろ出ないとまずいのではというのが名古屋大学出版会より大塚修『普遍史の変貌――ペルシア語文化圏における形成と展開』。内容じたいはすこぶる面白そうです。

 以下、最近読んだ本。

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鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
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