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TruthInFantasy78騎士団/須田武郎


 初学者向け:◎

 ドイツ騎士団について知りたい人はまずこの本を読むべし。
 ドイツ騎士団を扱った本は、「ドイツ中世後期の世界―ドイツ騎士修道会史の研究/阿部謹也」が決定版と言えるだろうが、何分学術書で初学者には読み辛いことこの上ない。一方この本は、ファンタジーに出てくるガジェットが、実際にはどんなものかを説明する創元社のTruth In Fantasyシリーズの一冊で、それこそ知識ゼロからでも読める。

 聖ヨハネ、テンプル両騎士団と並んで、ドイツ騎士団についても小見出しを設けてある。橋口倫介先生の十字軍騎士団の中ですら、記述がすっ飛ばされていることを考えれば、かなりページを割いてあると言えよう。
 十字軍の歴史について概説してあり、周辺の状況がよく分かる。

 もちろん、聖地の騎士修道会のみを扱った本ではない。古代の「騎士団前」の戦士集団から、騎士であることがステータスであること以上の意味を持たなくなる時代まで、ひとさらいしてある。
 他の書籍ではあまりみかけない、スペインでレコンキスタに携わった騎士修道会についても記述があるのもうれしい。

 特別に資料としての意味合いを持たさずとも、雑学書として暇つぶしに読める本である。歴史に興味のある人、特に専門書は難しすぎて手が出せない人にお勧めしたい。

章立て

第1章 騎士と騎士団
     騎士団とは
     古代の戦士たち
     騎士団の興り
第2章 ノルマン騎士団
     イングランドを巡る状勢
     戦果をあげるノルマン騎士団
第3章 十字軍と宗教騎士団
     十字軍が目指すもの
     十字軍熱とともに栄える宗教騎士団
     聖ヨハネ騎士団とテンプル騎士団
     修道騎士
     イスラム勢力の逆襲
     ドイツ騎士団
     十字軍の終結と3大騎士団
第4章 イベリア半島の騎士団
     イベリア半島に騎士団が生まれた背景
     戦いのなかで生まれた各騎士団
第5章 封建騎士の凋落
     変わりゆく戦術と騎士団の崩壊
     百年戦争と騎士団
     ばら戦争と騎士団
第6章 勲爵士騎士団
     騎士道精神を重んじるガーター騎士団
     各地で生まれた勲爵士団
プロフィール

鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
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