アレクサンドル・ネフスキー
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン 主演:ニコライ・チェルカーソフ
中世ロシアの「英雄」アレクサンドル・ネフスキーを扱った、ソ連時代の映画。当然ながら白黒で字幕版である。
アレクサンドル・ネフスキーはモンゴルに服従する道を選び、一方でスウェーデンやドイツ騎士団の十字軍を破った人物だ。この作品はドイツ騎士団に対抗する彼の戦いを描く。
作品が作られた当時(公開は'38年)の状勢を反映して、ドイツ騎士団とナチスが重ね合わされ、また資産家は敵に誼を通じる悪役となっている。見れば分かるがプロパガンダ臭の強い映画だ。
一方で、CGの無い時代にもかかわらず迫力ある戦闘シーンは見応えがあり、監督の力量を思わせ、音楽にも気合いが入っている。
しかし最後のネフスキーの台詞、「剣を取って来る者は剣によって滅ぼされる」にソ連の歴史を思って皮肉を感じたのは管理人だけか……。