スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アレクサンドロスの征服と神話/森谷公俊


 興亡の世界史第一巻。アレクサンドロスを中心に据えたヘレニズム史に関する著作。
 
 前後(ギリシャ史、マケドニア王国史、ペルシャ帝国史、ヘレニズム諸国史)の史実も踏まえつつ帝国の実態とアレクサンドロス大王という個人を考えていく。
 マケドニア王国史は大王の父でカイロネイアで大勝しコリントス同盟をまとめ上げたフィリッポス2世は勿論、それ以前からもそれなりに詳しく書かれており有り難い。

 アレクサンドロスに関する史料で現存しているのはまずローマ時代のものとのことで、彼の生きた時代からはかなり年代が降ってしまう。アレクサンドロスの後継諸帝国によって権威付けに利用され、ことさら持ち上げられた大王像と、ローマが規範として仰いだ大王像によって定着してしまったイメージを用心深く分析しつつその偏向を正すことを試みる。
 全体としては反西洋中心史観に貫かれており、アレクサンドロスが好きな人には抵抗があるか……あるいは等身大の人間としてのアレクサンドロスに触れることができるか。

 とまれ、個人的には面白く読めた。オススメの一冊。
プロフィール

鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
当ブログの内容を雑誌・書籍等にご利用されたい場合はご一報下さい。
管理人への連絡は掲示板か拍手でどうぞ。

検索フォーム
カテゴリ
リンク
アクセスカウンター
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。