宋の太祖 趙匡胤/小前亮


 宋の建国者、趙匡胤が皇帝となるまでを描く。
 舞台となる時代のほとんどは、後漢と後周。ということは、管理人の好物であるところの五代史である。後周の郭威と柴栄(ちなみに二人とも出身が突厥沙陀部に繋がる)が活躍し、稀代の政治家馮道もわずかばかり登場する。楊業は蛇足の気がないでもないが……。

 内容としては趙匡胤が穀潰しをやっていた青年時代から、皇帝即位までの期間を扱っており、軍を率いるようになるまでは冒険物の風がある。乱世に特有の空気というものが主人公の性格のためか緩和されており、安心して読むことが出来る。
 飛龍伝から一部の題材を取り、史実に放り込み、読みやすく、分かりやすく、面白く、娯楽としての完成度を高めている。

 十国との絡みが少ないのが残念とも言えるがこのページ数ではいたしかたないか。
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鉄勒京二

Author:鉄勒京二
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