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モンゴル帝国の覇権と朝鮮半島/森平雅彦


 世界史リブレット99冊目。著者は朝鮮史・東アジア交渉史がご専門の森平雅彦氏。
 
 高麗はモンゴルに征服された。そう書いてしまえば一言で終わるが、事実はそう単純ではないらしい。当然と言えば当然だが、高麗には大元ウルスとは違った独自の思惑があり、本書の言葉を借りれば『「抵抗か、さもなくば屈従か」という単純な二分法』では測れない政治的な動きがあったようだ。
 高麗王朝の独自の動きと、元の日本侵攻との複雑な関わりや、高麗王が元朝の中でどのような位置づけであったか、そして高麗の国内政治はどう動いたか、ユーラシア規模で陸路がつながった時代にあって、高麗でいかなる文化交流があったか、などが書かれている。

 著者は「高麗に関わる事象をそれだけで解釈せず、つねに元、モンゴル帝国の全体状況のなかで相対的に位置づけることである」と書いている。便宜上の「朝鮮史」「モンゴル史」「中国史」といった歴史学の分野区分に囚われ、視野狭窄に陥ってはならない、との主張は、本書を読めば納得できる。

 面倒な問題もあるためか色々と気配りがあって、やや冗長なところもある文面だが、それはいたしかたないか。当時の高麗の状況を知る上では良書と言えよう。
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鉄勒京二

Author:鉄勒京二
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