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元寇/伴野朗


 元寇を日本・モンゴル・南宋・高麗などの世界史的状況の中で描いた歴史小説。
 
 伊予水軍の来住三郎太という男を主人公格とし、彼を元に潜り込ませることで大陸と日本の視点を両立させることに成功している。
 中国本土と日本の関わりという枠を出てカイドゥの乱にも目を向けているあたり、元寇ものとしてはかなりスケールが大きい。そのぶん登場人物もかなり多いが、しっかり順序立てて書かれており混乱することはなかった。
 日本側がしっかり対応していれば戦になることはなかっただろう、という見解を示しており、その当否に評価はわかれるだろうが、少なくとも小説内での筋は通っている。一次史料だけでなく、最近の研究動向も調べて書いたのであろうことが分かる。

 少々盛り上がりに欠けるところはあるが、全編通じてコンスタントに面白い。若干胡乱な武術の使い手が出てくるのはこの手の冒険歴史ものとしてはお約束なのであまり気にしないでおこう。「世界史の中の元寇」を読みたい人におすすめである。
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鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
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