最近読んだ本など

 恒例の読書録。珍しく日本史本もありますが、これまでたまたまタイミングが合わなかっただけなので今後日本史の本も増えていくことと思われます。

 以下詳細

■小前亮『中国皇帝伝』
 毎度お馴染み小前亮さんの皇帝列伝。以前ベスト新書から出た『知られざる素顔の中国皇帝』の文庫版。ベスト新書ってレーベルでは手に取る人も少ないだろうなあと思っていたので文庫化されて何よりですw
 こないだ紹介した『世界史をつくった~』とは違ってこっちはそれなりに真面目に書かれていて、中身は始皇帝、乾隆帝、李世民なんかの有名どころから朱全忠、柴栄、孝文帝あたりのマイナーどころまで28人の皇帝をエピソードなんかを用いて著者流に切る、というもの。中国史に特に興味が無くてもそこそこ楽しめるのでオススメです。


■細川重男『頼朝の武士団』
 純日本史の本をこのブログで紹介するのは久しぶりの気がしますが、管理人は平安末期から南北朝が好きです。とは言え、読んだ本がだいたい小説ばっかりなので何かしっかりした本を読もうと思っていたところ、たまたまいい評判を見かけたので読んだのがこの本でした。
 なんというか、砕けた文体で読みやすいのはいいんですが好き嫌いは分かれそうな気がします。砕けた文体の一般書を書く研究者というと青木健先生や小島毅先生が思い浮かびますが、それを遥かに上回るレベルでした(「殺す」を「バラす」と書くような歴史本に出会えるとは思っていなかったw)
 ド素人にも分かりやすく書いてくれている上に、平家との戦いは脇において鎌倉で頼朝がどういうことをやってたか、またその御家人はじめ頼朝を取り巻く人達とどういう関係を結んでいたか、というところに重点を置いているので知らないことが沢山あって非常に楽しかったです。
 文体はクセがあるので、書店でちょっと頁をめくってからの購入をお勧めしますが、良書です。


■臼杵陽『イスラエル』
 薦めてもらったので読んだ手頃なイスラエル通史。以前紹介したヤコブ・M・ラブキン『イスラエルとは何か』が「べき」論であれば、こちらは「である」論。明らかにこっちを先に読むべきでしたね……。まあ両方読めば理解が深まるでしょう。
 それにしてもイスラエルの政治史というのは単純なような複雑なような……。
 著者はもともとアラブを研究してる中東地域研究の方。この本は割と誠実なイスラエル史だったので、アラブの春に関して1冊書いていらっしゃる本も読んでみようと思います(どうにも時事、それも普段あまり注目されていないような地域の本には話題に乗っかるための粗造本が多くていけない)。


■神坂昇『キング牧師とマルコムX』
 岩波新書の『マルコムX』を読んだので、その流れでこの本も。
 キングとマルコム双方を対比させる形で書いています。当然一人あたりのページ数は少なくなるわけですが、情報の取捨選択と圧縮がうまくいっているようでそれなりに興味深く読めました。
 この二人は対立というよりはどういう層の利益を代表するかの分業だったのでしょう。
 今度入手できたらマルコムXの自伝も読んでみようかと思います。
プロフィール

鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
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