スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天文学の誕生/三村太郎


 副題は「イスラーム文化の役割」。アラビア天文学史本。
 
 天文学史において、古代ギリシアのプトレマイオスから近代のコペルニクスまでの間を埋めるものは何か? 大部分はアラビア天文学である。ローマ帝国時代には既に天文学は受け入れられこそすれ、発展はあまり見られなかったという。
 アラビア科学史を扱った本はこれまでにもいくつかあるが、天文学に絞った本で日本語で読める本は少ない(本書の他には、扱っている頁数は少ないが近藤二郎『星の名前のはじまり: アラビアで生まれた星の名称と歴史』など)。

 本書は、アッバース朝を中心に、中東における天文学の発展の歴史と、「何故中東で天文学が必要とされたのか」、「ギリシア天文学とインド天文学の違いと、この二つの天文学の時代による需要の度合いの違いとその理由」、「弁証学との関係」などなど、複雑な天文学トピックを、相互に関連させてわかりやすく論じている。
 天文学の予備知識はあった方がいいが、なくても図が多いので読めることは読めるし、難しい部分は読み飛ばしても歴史という観点からするとさほど問題はない(と言うと天文学を専門にしている人からは怒られそうだが)。

 コペルニクスが何を参照したかはこれからの研究課題のようだが、今後に期待したいところである。
プロフィール

鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
当ブログの内容を雑誌・書籍等にご利用されたい場合はご一報下さい。
管理人への連絡は掲示板か拍手でどうぞ。

検索フォーム
カテゴリ
リンク
アクセスカウンター
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。