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ああ知らなんだこんな世界史/清水義範


 何と表現すべきか……雑学紀行エッセー本? 少なくとも、「勉強」するための本ではない。
 著者はパスティーシュで有名な清水義範氏。50歳を過ぎてからイスラム世界に興味を持ち始めたとのことで、本書もイスラム世界の歴史が多く扱われている。
 世界史が中国史と西洋史とそのおまけ、という構成でいいわけがない、というのは個人的には杉山先生等の影響で常々思っている。一昔前の世界史の教科書というものは欧米史観をそのまま輸入したものだった。著者は、その一昔前の教科書で学ばなかった世界史を、旅行の先々で知って感心してこの本を書いた、ということらしい(一昔前、と書いたのは最近はそこそこ見直しが進められているからだ。例えば、「サラセン」という語は使われなくなったし、イスラム史にもそれなりにページ数が割かれるようになっている)。

 かなり有名な話(「ペルシアとイランの違い」等)からなかなか通が好みそうなマイナーな話(「宗教会議の国、西ゴート王国」等)まで、現地に行って疑問を持ったことをもとに調べて書いてあるので、知ってるよそれくらい、と思いながら読んでも新たな発見があったりする。トルコのエフェスに聖母マリアがイエスが死んだ後に過ごしたといわれる家がある、ということなど初めて知った。そしてイギリスの支配に抵抗したインドのマイソール王国のティプー・スルタンが格好良い。

 高校で世界史がそこそこ得意だった人、世界史音痴の人、どちらにも勧められる本であると思う。

章立て

第1章 トルコでトルコ以前を知る
第2章 ギリシアと中近東の意味
第3章 エジプトの栄え
第4章 イランとイラクに花開いた文明
第5章 中央アジアからインドまで
第6章 来たアフリカは地中海世界
第7章 スペインの歴史アラベスク
プロフィール

鉄勒京二

Author:鉄勒京二
当ブログは一介の歴史好きが読んだ本を紹介したり、書いた文章を公開したりするための場です。執筆記事は西アジア史関係が多いですが、読書は西アジアにこだわらず地域・時代を広く浅く扱っています。
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