イスラーム社会の知の伝達/湯川武


 世界史リブレット第102巻。
 
 「知を求めよ、例えスィーン(中国)にあろうとも」とはイスラームの知識を重視する姿勢を示すハディースとして有名であるが、本書はイスラーム社会における「知」について、学問・教育と関連した項目を広く扱い、知識の内容、伝達の方法、伝達の場、知識の担い手などについて簡潔にまとめたものである。
 ハディースや法学派、神学などの話(このあたりは概説などでもよく見る)がメインかと思っていたが、教育論の著作について言及されたり、マドラサやクッターブのような教育機関の具体的な建物のあり方や運用について書かれていたり、さらに広い内容を持つ本であった。手短に要点のみ書いてあるので、詳しいことを知ろうと思えば巻末の参考資料を当たるのがいいだろう。
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鉄勒京二

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