完史読んでて気付いたこと

えー、まあ辞書とにらめっこしながら読んでおりますが、気になった記述がいくつかあったのでまとめ&追記から見出しの訳の続き


・アル=カーミルの弟のアル=アシュラフの本名がムーサー(モーセ)

 カーミルの本名がムハンマド、ムアッザムの本名がイーサー(イエス)なので、イスラムの五大預言者のうち、三人の名前がアーディルの息子達に付けられていることに。多分アーディルは分かっててやったんだと思うんですが裏付けできる資料が無い……。ムザッファルの本名もわからんし。


・完史の複写をした人物が、カーミルの名前の後に「神は彼の上に深い慈悲をもたらした」という故人に対する決まり文句を追加している

 訳者のD.S.リチャードさん曰く、これは故人に対する決まり文句(イブン・アル=アシールよりもカーミルの方が没年が後)なので、明らかに複写をした人物が後で付け加えた文句だそうです。カーミルは割と好かれてはなかったと思うんですが……誰が書き入れたんだろうなあと。まあ、誰なのか特定するのは不可能に近いでしょうが、カーミルの死を悼んでる人がいたということを知って何か安心しました。
 
597年(1200-1201年)
1 アレッポの君主であるアル・ザーヒルはいかにしてマンビジとその他のシリアの土地を手に入れ、彼の兄弟のアル・アフダルはいかにしてダマスカスを包囲し、そして撤退したか
2 ギャースッディーンと彼の兄弟はいかにしてホラズムのシャー(管理人注:アラーウッディーン・ムハンマド)がホラーサンで築いたものを手に入れたか
3 ヌールッディーンのアル・アーディル領の攻撃と彼らが結んだ和平
4 シハーブアッディーンはいかにしてナフラワーラを手に入れたか
5 ルカンアッディーンの、兄弟からのマラタヤとエルツームの奪取
6 アミードの君主のスクマーン(ソクマン?)の死と彼の兄弟のマフムードによる継承
7 雑多な出来事(トゥクテギン死後のイエメン状勢有)

598年(1201-1202年)
1 ホラズムのシャーによる、ゴール朝によって奪取された領土の再征服
2 ホラズムのシャーのヘラート包囲と撤退
3 雑多な出来事

599年(1202-1203年)
1 アル・アーディルの軍によるマルディンの包囲と、マルディンの領主との合意
2 ゴール朝の王のギャースッディーンの死と、簡潔な彼の人生
3 アル・ザーヒルはいかにして彼の兄弟のアル・アフダルからカラートナジャムを奪取したか
4 グルジア人の王のドヴィン征服
5 雑多な出来事

600年(1203-1204年)
1 ホラズムのシャーの二度目のヘラート包囲
2 シハーブアッディーンのインドへの帰還、彼のホラズムシャー包囲とキタイによる撃退
3 ホラズムのイスマイール派集団の殺害
4 コンスタンティノープルはいかにしてビザンツから奪取されたか
5 モスルの君主のヌールッディーンのアル・アーディルの軍による敗退
6 フランクのイスラム=シリアへの襲撃と、彼らとの和平
7 クークジェハの高地での殺害
8 ルカンアッディーン・イブン・キリジアルスラーンの死と彼の息子による継承
9 ワースィトにおけるバーティニースの虐殺
10 マフムードはいかにしてミルバートとハドラマウトの全ての勢力を包囲したか
11 雑多な出来事

601年(1204-1205年)
1 カイホスロー・イブン・キリジアルスラーンによる、彼の甥からのアナトリア奪取
2 アーミドの君主はいかにしてカートビルトを包囲し、撤退したか
3 バグダードでの暴動
4 グルジア人によるイスラム領への襲撃
5 メッカのアミールとメディナのアミールとの間の紛争
6 雑多な出来事
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鉄勒京二

Author:鉄勒京二
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